St.Valentine’s Day

春先、多くの人が心躍らせる行事の一つ、バレンタインデー。
日本では女性が男性にチョコレートを贈り愛を告白する日として、
若い方を中心にワクワクドキドキの一日、といったイメージでしょうか?

そもそもバレンタインデーの起源をご存知ですか?

三世紀、古代ローマの時代までさかのぼります。
当時のローマ皇帝クラウディヌスは、遠征をする兵士達が故郷に心惹かれる思いを防ぐため、若者の結婚を禁止しました。
それに反対したキリスト教の司祭ウ゛ァレンティヌス(VALENTINUS=英語読みでバレンタイン)は、密かに若者達の結婚を執り行います。
これが皇帝クラウディウスの知るところとなり、ウ゛ァレンティヌスは投獄されてしまいます。そもそも当時のローマではキリスト教は迫害されておりローマの宗教に改宗されようとされますが彼はこれを拒否し続け、獄中でも看守達に神の愛を語り続けました。
ある看守の目の不自由な娘と親しくなり彼女を愛したウ゛ァレンティヌスは彼女のために祈り続け、彼女は奇跡的に目が見えるようになったそうです。
これがきっかけで(悪魔の遣いのような)ウ゛ァレンティヌスは270年2月14日に処刑されてしまいました。


この愛の伝道師であったウ゛ァレンティヌスの処刑された日ということ。
古代ローマの時代から2月14日から15日にかけて豊穣の神ルペルカリアを祭るルペルカリア祭が行われていたこと。
西欧の人々の民間伝承で、この頃木々が芽吹きだしこの日から小鳥達が発情してつがいを作り始めるという言い伝えがあったこと。
これらが結びついて2月14日がバレンタインデーとして定着していきました。

またウ゛ァレンティヌス司祭は処刑される直前、愛する彼女に『あなたのウ゛ァレンティヌスより』よりと署名した手紙を残したとされていることから、バレンタインデーの始まりの頃は特に親子や大切な人の間で愛の教訓や感謝を書いたカードを交換する習慣でした。
20世紀になり欧米を中心に男女がお互いに愛を告白したりカードを交換する日になっていったようです。
 

カードには今でもウ゛ァレンティヌスが書いたように
『FROM YOUR VALENTINE』(あなたのバレンタインより)と書いたり、
『BE MY VALENTINE』(私のバレンタインになって)と書いたりする事もあるようです。

   

日本では1936年頃神戸のチョコレート業者が女性も告白出来る日という部分を特出させ女性が男性にチョコレートを贈って愛を告白する、というイベントを行ったのが始まりで、1958年東京のチョコレート業者が企画したデパートのバレンタインセールにより広く広まっていったそうです。

キリスト教に馴染みの薄い日本では男女の関係なく大切な人にお互いが愛と感謝を伝えるという本来の意味が忘れられがちですが、死を持って愛する人民衆を守り、神の愛を伝え続けたウ゛ァレンティヌス司祭に思いを馳せ、今年は大切なあの人に日頃の感謝や愛する想いを伝える日にしてみませんか?

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