今回AND ONEでは、「サクラ」にまつわる話を紹介したいと思います。
日本人は昔から“お花見”をし、“サクラ前線”が気象庁から発表されると、サクラの開花を楽しみにするなどして、サクラを身近に感じてきました。

一般に“サクラ前線”と呼ばれる気象庁の“サクラの開花日の等期日線図”は、1月の沖縄に始まり、南北に長い日本列島を桜色に染めて北上し、5月下旬頃に北海道東部に達します。この前線の基準となっているのは“染井吉野”ですが、この品種が育たない沖縄ではカンヒザクラ、北海道ではオオヤマザクラ、さらに北海道東部ではチシマザクラの開花を基準とします。

サクラの開花時期は、冬の低温が大きく関与します。秋になって日が短くなると、サクラの花芽は越冬するために休眠し、1月中旬頃、目覚めます。この“目覚め”には冬の寒さが不可欠とされ、その指摘気温は2〜7度。冬の低温があればこそ、サクラの花芽は温暖な春を察知し、伸長、開花するというわけです。

また、沖縄のカンヒザクラの開花にも、10度程度の低温が必要とされ、南北に細長い沖縄本島では、冬に早く寒くなる北部からサクラの開花は始まり、ゆっくりと南に咲き進んでいきます。
 そう思うと、これからの寒い時期も、サクラを楽しみに過ごせそうですね。
AND ONEでは、1月半ばから、4月上旬頃にかけて順に、ケイオウザクラ、カワヅザクラ、トウカイザクラ、カンザクラ、ヒガンザクラ、ヨシノザクラ、ヤエザクラなどと、サクラの移り変わりがあります。
 サクラは、モダンな器に活けても、日本の焼き物の器に活けてもよく映えます。また、他の春の花木や,花との相性が非常に良く、様々な花材と組み合わせてみても楽しいですね。
 この時期だけにしか楽しめないサクラを是非、お部屋やオフィスに飾ってみてはいかがですか。


【カンヒザクラ】
 

中国南部、台湾、沖縄に分布する落葉小高木。花は直径約2cm。濃紅色で蜜がある。幹は高さ8mほどになり、花は下向きに咲く。
一花ごと、ボタンのように落花する。
ヒカンザクラ、タイワンザクラ、リュウキュウヒザクラ、ヒザクラとも呼ぶ。

 
【ソメイヨシノ】
 

バラ科の落葉高木で、公園木、街路樹などとして多く植えられるサクラ。
ヒガンザクラとオオシマザクラの雑種と判定される。
花は3月下旬〜4月上旬、葉に先だって咲き、花柄は長さ2〜2.5cm、径2.5cm内外、微紅色の5弁花で、柄のない散状花序に3〜5花ずつつく。江戸末期、染井村(現・東京都豊島区)から売り出されたのでその名がある。



【オオヤマザクラ】
 

本州中部以北の山地に自生。ヤマザクラに似るが、葉の裏は青みを帯び、枝は丈夫で暗紫色。花はヤマザクラより赤みが濃い。
 北海道に多く自生することから、エゾヤマザクラとも呼ばれる。

 
【チシマザクラ】
 

北海道、本州中北部の高山〜深山にはえるバラ科も落葉小高木または低木。
 花は、5〜6月、葉と同時に開き、径2cm内外、微紅色の5弁花。葉柄に毛のあるものをチシマザクラという。
 ミネザクラ、タカネザクラとも呼ばれる。



【ケイオウザクラ】

 

花は3月中旬〜下旬
シナミザクラとカンビザクラの雑種とされる。淡紅色一重小輪で、花付きがよいので切り花として出荷された。
 

 

【カワヅザクラ】

 

花は2月下旬〜3月上旬。淡紅紫色の5弁花。
 カンヒザクラとオオシマザクラの交雑種。野生状態で発見され,後に静岡県河津町に移植され,この名がついた。
 大きな花弁と花の濃さが特徴。脈も見られる。開花には時間差がかなりあるため、全体として開花が長くなる。




【トウカイザクラ】

 

花は、3月中旬。淡紅紫色の5弁花。
 シナミザクラとコヒガンザクラの雑種とされる。大きくならず,幹に気根ができることがある。小さな枝にも沢山の花をつける。

 

【カンザクラ】

 

花は2月下旬〜3月上旬。淡紅色の5弁花。
 カンヒザクラとヤマザクラの種間雑種。各地で栽培されているが、本種は寒さに弱いため関東以北では育たない。温暖な場所では、かなり早く開花する品種。
 ソメイヨシノが開花する頃成葉がのびている。





【ヒガンザクラ】
 

花は3月末〜4月下旬。微紅色お5弁花。
 本州〜九州、東アジアの山中に自生するバラ科の落葉高木。花器が早く、春の彼岸頃咲くのでこの名がある。関東で多く見られるので、エドヒガン、アズマヒガンとも呼ばれる。

 
【ヨシノザクラ】
 





【ヤエザクラ】

 

花は4月中旬〜5月上旬。重弁の花が咲く。
サトザクラの品種群。花色は淡紅、紅、淡黄色などを呈し、濃艶。ボタンザクラともいわれる。

 
 



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